親が亡くなった日にインフルエンザを発症した 3

病室についた時には父の酸素呼吸器は外されていました。

同時にすべてを理解しました。

 

私達家族は無言で病室に立ちすくむしか無く、姉夫婦が入ってくるまで無限にも等しい無音を過ごしたと思います。

 

姉が病室に入り、同時にすべてを理解し、泣き崩れるまで、私達はただの石像でした。

 

それからは淡々と事務処理のごとく行われていきました。

死亡確認。葬儀社への手配。部屋に残された持ち込み品の整理。

 

父の遺体は葬儀社の方に丁重に扱われ、車へと運び込まれ葬儀社へ。

私達はそれを車で追っていく。

 

まだ何も実感ないまま只々後を追うだけでした。